1924年ピエトロ・ロロ・ピアーナ（Pietro Loro Piana）がイタリアのクアローナで最高級のカシミアとウールを取り扱う生地メーカーとして創業、1980年代に自社ブランドを立ち上げアパレル分野に進出しました。最大の特徴は、糸の原料である繊維の生産から生地を製品化するところまで自社工場で行っているところです。最高級素材のカシミヤやビキューナは世界トップシェアを誇っており、ビキューナに至っては希少価値が非常に高く、ロロ・ピアーナが保護を行いペルー政府と独占契約を結んでいます。生地の柄や質感が大人の色気を感じさせるような雰囲気を纏っているのがロロ・ピアーナの魅力です。現在では、ニューヨーク、ミラノ、ヴェネチアとファッション感度の高い街に直営店をオープンしています。

1910年エルメネジルド・ゼニア（Ermenegildo Zenia）がイタリアで生地メーカーとして創業、1968年に自社ブランドを立ち上げアパレル分野に進出しました。イタリアのトリヴェロに毛織物工場を設立したことがブランドの始まりです。「最高のスーツは上質な生地があってこそ」という考えをもとに、オーストラリアの契約農場から買い付けた厳選された最高級の原毛を、生地の仕上げまで自社工場にて一貫管理しています。現在では「アルマーニ」「エルメス」「ラルフローレン」など有名ブランドにも生地を提供しています。また、国家元首、俳優、スポーツ選手などハイクラスの人々が愛用し、世界のエグゼクティブから絶大な信頼を得ています。

1936年イタリアで高級服地のミル（織元メーカー）として創業、350年を超える世界最古の長い歴史を持つ超老舗生地メーカーです。カノニコの生地は、発色の良さ、艶感、そしてしっとりとした気持ちいい肌触り、まさにイタリアらしさが存分に詰まっています。カラーではネイビーが人気です。現在では「バーバリー」「アルマーニ」「ラルフローレン」などのハイブランドから、「ユナイテッドアローズ」「TAKEO KIKUCHI」「ビームス」などの国内人気ブランドまで生地を提供しています。オーストラリアに自社農場を持ち、羊の飼育から紡績、そして生地の完成までを、全て自社でおこなう「一貫生産体制」があるからこそ、お手頃価格で高品質な、高いコストパフォーマンスを持つスーツを仕立てることが可能です。

1865年カルロ・レダ（Carlo Reda）がイタリアのビエラでウール工場を設立したのが始まりです。最先端の技術と機械を導入し、コストパフォーマンスに優れた製品作りと生地の表面加工が得意なスーツ生地メーカーです。その生地は、高品質で、綺麗な光沢、シワになりにくい耐久性も備えています。その中で、『SILKY EFFECT -シルキーエフェクト- 』は独自開発した“ドルフィン加工”という技術で、シルクのような光沢とエレガントさが特徴です。また、生地の温度上昇を効果的に抑えるとともに紫外線をカットする機能素材『ice sense -アイスセンス- 』という生地を開発して話題となりました。「アルマーニ」「ラルフローレン」などのハイブランドから、「green label relaxing」「TAKEO KIKUCHI」などの国内人気ブランドまで生地を提供しています。

1842年ジュールズ・ドーメル（Jules Dormeuil）がイギリスから厳選した毛織物を輸入し、フランス国内で服地を販売することから始まりました。感度が高く、最先端のデザインを生み出すフランスと、伝統的な技術と品質を文化に持つイギリスの魅力をうまく融合させています。伝統技術と革新的な服地の開発に力を注ぎ、耐久性の高い「スポーテックス」、モヘアとウールの混紡「トニック」を発表し、世界の高い評価を受けました。耐久性を備えながら、光沢があり色気を感じさせます。現在では「シャネル」「イヴサンローラン」「ディオール」などハイブランドに生地を提供し、世界中のセレブやハリウッドスターなども好んで着用しています。

1938年オットー・ハーツ（Otto Hertz）がベルギーのブリュッセルに世界最大級のマーチェント（商社）として設立しました。「ヴィンテージ生地の王者」と呼ばれ、伝統的な手法にこだわり、生地の美しさと着心地の良さへの徹底的な努力を惜しまないことが特徴です。艶が美しく、シワの回復力に優れ、デザイン性もあり、着心地の良いスーツを仕立てることができます。比較的控えめの色合いが多く、伝統的な大人の男のオシャレを楽しめます。アメリカ大統領御用達ブランドとして有名ですが、一流スポーツ選手や「ゴット・ファーザー」「タイタニック」「007」など数々の名作映画の衣装にも使われてきました。

1819年ジョン・フォスター（John Foster）がイギリスのウェストヨークシャー州クイーンズベリーで創業、はじめは紡がれた良質な糸を買い取り織物製造者に売るという取引から、その後織物工場を作ります。イギリスを代表する服地ブランドのひとつであり、伝統的な英国のエッセンスを現代に展開する本格派です。英国生地の特徴であるコシ、加えて軽量でしなやかな仕上がりが魅力です。耐久性がありコストパフォーマンスにも優れています。生地の品質は高く認められていおり、「ドーメル」のトニックを織っていたことでも有名です。

日本で古くから繊維産業が発達してきた日本最大の繊維産地であり、世界三大生地生産地のひとつ、愛知県一宮市「尾州地区」で製織された高品質・高機能スーツ地です。毛織物国内生産量の約8割が「尾州地区」で生産されています。ナチュラルストレッチ性、防シワ加工、撥水加工など施されているため丈夫で、アクティブな方におすすめな生地です
※世界三大生地生産地：イタリアのビエラ、イギリスのハダースフィールド、日本の尾州